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​具注暦の研究

シリーズ/【活用】具注暦

当記事では具注暦を開いて最初に現れる「暦序」という部分を解説します。『平成三十年具注暦』の読み方としても、「具注暦」そのものの読み方としてもお役立ていただけると思います。

具注暦には大抵、上の方に年中行事の名称が書かれています。でもこれは完成段階の具注暦には無く、後から貴族が(いわば勝手に)書き加えるものです。

 でも折角なので、旧暦正月と新暦正月(旧暦の12月ごろ)の二パターンの方法で朝廷の年中行事をリストアップしてみました。今回はそんな記事です。

 具注暦において暦序の次に出てくるのが「暦例」の部分です。この部分は日毎の記事に書かれている吉日・凶日の名称を箇条書きに挙げ、その用例を解説している部分です。例えば「往亡の日は遠行してはならない。また家に帰ることや、引っ越し、嫁取りは大凶である」というような内容です。今回はその翻刻と訓読を掲載します。

 日毎の記事の解説に入ります。具注暦では一日々々の記事を一行三段に別けて表記しました。上段、中段、下段ではそれぞれ記載される内容の性格が異なりました。では上段にはどのような内容が書かれたのでしょう。​室町時代の貞治五年(南朝正平4)11月18日の上段記事を例示して解説します。

 日毎の記事の解説、続きます。上段に続いて「中段」の解説です。中段には主に季節の節目など、一年間を区切る事項が多く書かれています。「二十四節気」や「七十二候」といったものが書かれるのが、まさに中段の部分になります。

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